今日は社内で開催している「会議ファシリテーション研修」を実施しました。昨日が申込0名だっただけに、申込3名の有り難さは計り知れないものがあります。
受講者の人数が少ないメリット
よく「少人数だとやる気出ないんじゃないの?」と言われますが、人数によってやる気は変動しません。もちろんある程度人数がいた方が教室内がさみしくないとか、ワイワイした雰囲気が出てきて盛り上がりやすい(盛り上がっている様子に見える)のは間違いありません。
人数が少ないメリットとしては、受講者1人あたりに関われる時間と機会を増やすことができます。これにより研修の目標達成に向けたサポートがより手厚くできるようになります。実際に人数が多くて関わり度合いが少なかった時と比較すると、人数が少ない時の受講者の反応(ワーク中のやりとり、質疑応答のやりとり、振り返り中のやりとり)が良いです。あくまで体感値なので、アンケート結果などから計測してみたいですね。
1人あたりの受講単価を下げるために人数を増やすのは投資対効果に繋がるのか?
研修会社に依頼すると、だいたい1開催あたりいくらか?という値段で見積が出てきます。そうすると受講定員の上限一杯まで受講者数を増やして(なんならちょっと上限人数を増やして)1人あたりの受講単価を下げようと動き始めます。そうすることで「コストダウン・投資対効果が上がる」と感じているわけです。本当にそうでしょうか?
私も以前はこのようなお願いをして研修会社の担当者さんを困らせていました。m(__)m
実務に役立つ研修を実現するポイント
研修の成果、投資対効果をチェックするポイントは大きく2つだと考えています。
- 受講者が研修目標に到達できた
- 受講者が職場に戻って習ったことを実践した
「実務に役立つ研修をやりたい!」場合は、2の職場に戻って実践したかどうか(学習の転移)をチェックすることになります。
社内で少人数クラスの研修を何回も実施して感じているのは、2の実現に繋げるためには以下の点がポイントになり、これは受講者が少なければ少ないほど実現しやすいなと言うことです。
- 受講者一人一人の職場の状況や仕事の内容を把握すること
- そこにマッチした説明や例示をすること
- 受講者一人一人の理解度やスキルを把握すること
- そこにマッチした説明や実習中のサポートをすること
- 受講者一人一人の疑問やモヤモヤを把握すること
- そこにマッチした説明や問いかけて気づきを得てもらうこと
そして、このように受講者のことを把握する上では、自社の仕事や職場の様子、受講者の特徴や過去の研修での様子などを知っている自社の社員が講師を担当することにメリットがあります。
研修内製化の効果はコストダウンではない
数年前から研修内製化(自社内で講師を養成して研修を実施すること)がブームになりましたが「外注コストをかけずに社内でやってコストダウン」という点が強調されていたように感じていました。私は研修の内製化の良い点はここにあると思います。
- 社内講師は学習の転移を生み出しやすい
- そのための少人数開催かつ同一研修の複数開催を実現しやすい
ここまで書いてみて内容を読み返したら、研修会社不要論のように見えてしまったので、企業内の人材開発担当が研修会社に何を求めているのか明日書きます。
素敵な明日を