泳ぐオダジン放送局

日々フラフラっと回遊しながら気づいたことをラジオでフリートークするようにお届けします。ラジオ好き、少年ジャンプ好き、ハンバーガー好き、ヒトが好き。※本ブログの内容は、私個人の考えです。所属する組織・団体とは関係ありません

ANOVA(低温調理器)を使うメリットを感じたローストビーフづくり

今日は元旦にANOVA NANOを使って低温調理でローストビーフを作ってみて気がついたことを書いておきます。

"perfect results, every time."は伊達じゃない

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こちらが完成したローストビーフです。以前オーブンで調理したときよりも赤い部分が広く、お肉に熱が入り過ぎていないことがわかります。食べてみると味と柔らかさが均一でムラのない仕上がりでした。(今回は57度で3時間加熱してみました)

ちなみに以前オーブンでローストビーフを作った時の記事を読み返してみて思ったのは、「こんなに手間をかけたのに味がイマイチって言われた時のショックは半端なかったなあ・・・」でした。

ローストビーフを作ってみた(料理ネタはじめてみます) - 泳ぐオダジン放送局

ANOVA NANOを使って低温調理するのはまだ3回目ですが、感じたメリットは調理工程が少なく済むことです。そして「調理工程の少なさこそが、いつでも失敗のない仕上がりに繋がる」ということがわかりました。

調理工程が多いということは、それだけ仕上がりを左右する機会が増えるということです。低温調理器具を使った料理は、「食材を袋に入れてお湯の中に入れるだけ」という、超絶シンプルな調理工程かつ、作り手の技量を必要としないので、「食材に合わせた水温と時間を決めることが仕上がりを左右する唯一の部分」と言っても過言ではありません。

食材に合わせた水温と時間の見極め方

今回ローストビーフを作るに当たって、ネット上に載っていた先人たちのレシピ(実験結果)を10件以上読みました。読み比べるとわかるのは、水温と時間の幅がそこそこあるということです。

  • 水温54度〜60度の間
  • 時間は1時間〜7時間くらいの間

この幅は概ね以下のような理由から起きていると推測しました。

  • 食材の大きさや厚みが違う
  • 待ち時間に合わせてる
  • 仕上がりの好みに合わせてる

いろいろと理由は考えられますが、水温と時間を見極める上で、私がまず最初におさえておかなければならないと思ったのは、「加熱によって食中毒を起こす可能性のある細菌を殺せるかどうか」です。いかに美味しく仕上がっても、食べ終わってから苦しむようでは意味がありません。

こちらの記事と、記事内にリンクしてあった Nickさんのサイトが参考になりました。

「低温調理」の世界は奥深い…!数学的に突き詰める低温調理マニアに安全な加熱の心得を聞いてきた - ぐるなび みんなのごはん

Theory is the best sauce

以下に私がふむふむと思った箇所を引用しておきます。いわゆるレシピサイトや、低温調理器具を紹介しているだけのサイトには記載されていることが少ないのに非常に重要だなと思った箇所です。

「美味しいと安全というのは結構違う話なんです。まず安全の話ですが、一番怖いのは食中毒ですよね。基本的に細菌やウイルス、寄生虫をやっつけられればいいのですが、やっつけられるかどうかは、温度と時間の関数だと思ってください。何度で何時間、そして芯温がその温度に達するのはいつかで安全管理できます」

「これから始める人は、とりあえず厚生労働省の『*63度30分』という加熱基準を守るといいと思います。ただこれは63度のお湯にドボンと30分つければいいという意味ではありません。肉の中心温度である芯温が63度まで上がってから30分です。この芯温がいつ目標温度に達するかが大切で、そこはちゃんと温度計で測った方がいいですね。慣れてくれば、経験や熱伝導方程式で導き出すことも可能です」

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芯温という言葉が気になって、温度計を塊肉に突き刺してみました。肉汁が出ちゃったのがもったいなかったですが。w  ちゃんと温度が上がっていたので一安心です。

芯温については食材の大きさや厚みによって、熱が芯まで浸透する時間が変わることになるので、今後気をつけて見ようと思います。

フリーザーバッグを洗ってまた使うとか絶対ダメです。また食べる側に気を付けていただきたいのが、体調の悪い時は刺身とかのナマモノを避けますよね。それは低温調理でも同じです。妊婦さんだとトキソプラズマ症やリステリア症などの危険を避けるため、守るべき安全基準が変わってきます(詳しくは『低温調理/真空調理で食中毒を予防する5ステップ』)」

フリーザーバッグの使い回しの危険性は書いてある記事が少ないなと感じました。庶民的な感覚からすると、洗ってもう一度・・・と思っていたのですが、ケチらずに一度使ったら捨てることにしました。よくよく考えたら1枚いくらだよって話だったんですけどね。。。(><;)

「プロの料理人になると、そもそも殺菌の必要がないようなレベルの鮮度の良い肉を仕入れて、弱く加熱する場合もあります。一般の人が買える肉とプロが持っている肉では細菌リスクのレベルが違うので、本当に美味しさを求めるなら、素材にこだわらないとダメですね。小売と業務ルートの品質差は大きいので、プロのクオリティに追いつくのは難しいと思います。

「安いお肉でも美味しくなる!」のような煽り文句で書いてある記事も多いように感じましたが、そこに鮮度と安全性の話も忘れてはいけないなと。(安い=悪いではないと思いますが)

低温調理は素材そのものの持っている味を魔法のように変えるわけではなく、素材の持っている味を出来るだけ壊さずに調理しやすい調理方法だと理解したので、いい素材を使えば、より安全で美味しいものを作れる可能性が高くなります。低温調理じゃなくても当たり前ですね。あとはこれも当たり前ですが、その料理に合う食材を選ぶということも大事ですね。

ローストビーフと一緒に温玉を作ってローストビーフ

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卵を68度で30分加熱したら温泉たまごの出来上がり。

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ローストビーフ丼にしてみたら最高でした。

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ちなみに、昨夜食べきれなかった分を冷蔵庫で冷やしておいて、今朝食べたのですが、固くなることもなく美味しく食べることができました。

 

素敵な明日を