今日は昨年も参加した「極む!ファシリテーターズ・ガチキャンプ」再来の日でした。
今日の冒頭、同じグループの方とお話ししていたら、「オダジンさん、ってもしかして去年のガチキャンプのブログ書いてましたよね?読んできました。」と、超絶嬉しい一言をいただきました。ありがたい限り!m(_ _)m 来年もそんな人に出会えることを祈って今日も書きます。
ファシリテーターズ・ガチキャンプとは
え?なにそれ?という方のために昨年の記事から引用すると・・・
講師役の人が自分のインストラクションスキル・ファシリテーションスキルを受講者の前で披露し、その内容およびデリバリーしたときの振る舞いや態度について受講者からガチンコなフィードバックをもらい、受講者も講師役もその全てのやりとりから学びを得る会
こんな会です。
第2回目のガチキャンプは、F2LOモデルのパートごとに、実践してみる形式になっていました。
さらに、各パートは【A:研修に前向きではない参加者/B:研修に前向きでノリノリな参加者】という2つの設定になっていて、ファシリテーターたちが交代しながら担当していきました。
※F2LOモデル、ガチキャンプのプログラム詳細はリンク先をどうぞ
極む!ファシリテーターズ・ガチキャンプ 〜ツワモノ達が本気で技を披露し合い、磨き合う。インストラクシ… - 『日本の人事部』
前向きじゃない参加者を惹きつける5分間の自己紹介の作り方!?
私は「自己紹介」パートの設定Aを担当しました。
「どうやって前向きではない参加者をファシリテーターに惹きつけて、5分間で関係構築するか!?」について自分なりにどうするか考えてデザイン(5分間のプログラムを設計)して、そのデザインに沿ってデリバリー(実際にファシリテーションする)します。
以下に私がどんな風に考えてデザインしたのか、ざっくりとですが、書き出してみました。
- メインワークの題材「SDGs」についての知識経験スキルが乏しいため、信頼関係つくるの無理じゃね?と思い、同じパートのBを担当する澤田さんにメッセンジャーで相談する
- 今回はインストラクターとしてではなく「ファシリテーターとして関係性を作れば良いのかもな」と思い始める
- インストラクターが題材への専門性や講師経験で受講者との関係構築をするとしたら、ファシリテーターは(自分は)何で関係構築するのか?
- そもそも参加者が前向きではない状態のため、普通に話しても興味を示してくれないだろう(こちらに注目してくれないだろう)
- そもそも参加者はファシリテーターと言われても何をしてくれる人なのか認識していないだろう(長々と講釈を垂れる人と認識してしまうくらい、これまでに受けた研修講師がイケてなかったような人たちと仮定)
- ファシリテーターと呼ばれる目の前の人が何をする人で、この場にどのような関わりをする人なのか、どんな場になるのか、体感してもらうのはどうだろうか?
- 自己紹介を参加型のワークにして、いつもと違う印象を与えて興味を引きつつ、ファシリテーターとしての自分の振る舞いと、場の雰囲気を体感してもらうのはどうだろうか?
- 自己紹介をどうやってワークにしようか・・・あ!前にクイズ形式で自分にまつわるクイズを出してた人がいたなあ・・・よし、せっかくのチャレンジだし、やってみるか!
- クイズで楽しい雰囲気を作って、自分も楽しみながらやることで、参加者にも楽しんでもらって巻き込んでいこう
- 参加者を巻き込むために参加者グループへの関わりを多くしよう、グループで盛り上がっていなければ介入しよう
- 介入することでグループ活動が盛り上がっていくことを体感してもらって、ファシリテーターが主役ではなく、参加者の自分たちが主役であることに気づいてもらおう
- クイズの問題はファシリテーターについてと自分についての2問にしよう、自分についてはSDGsのサスティナブルと紐付けて「私が続けていること」を問題にしよう
- クイズに引き込んでいくために、クイズ番組の音楽と演出を真似してみよう、半端にやると逆効果になりそうだから、できる限りガチで真似してみよう(ガチキャンプだし)
- クイズを盛り上げるために正解者へのプレゼントとしてお菓子を用意しておこう、最終的には全員に行き渡るように多めに用意しておこう
- お菓子を渡す意図「今日の研修はお菓子を食べながらでもOK、堅苦しくなくリラックスして、この場を楽しんでほしいこと」を伝えよう
- 自己紹介が終わったところで参加者が「ファシリテーターってこんな役割なのね」と「今日はこんな雰囲気で進んでいくのね」ということがわかっていて、「今日の研修にちょっと前向きに参加しようと思ってる」状態を目指そう
こんな風に考えを洗い出したら、あとは具体的にどんな順序で何をやるのか、作り込んで行きます。
学習者中心で考えながら作っていく
研修やワークショップを作るときに、私が基本としているのは「学習者中心」で考えることです。
私なりの理解として、学習者中心とは、研修やワークショップなどで設定されている「学習目標・ゴール」に学習者1人1人が到達できるようにすることを意味しています。
そもそもどのような学習者がいて、その学習者にとってどのような学習目標・ゴールを設定することが適切なのかを考えるところから始まります。
学習目標・ゴールは依頼者から提示されることもありますが、本当にその学習目標・ゴールで良いのか?なぜその学習目標・ゴールなのか?などについてすり合わせます。
学習目標・ゴールが決まったら、学習者が学習目標・ゴールに到達するために必要な要素と段階を洗い出していきます。要素と段階をどのような順序で並べれば学習目標・ゴールに到達できるかを考えながら並べ替えたり、過不足を消したり付け足したりします。この時点で研修やワークショップの流れや単元が見えてきます。
単元が決まったら各単元の学習目標・ゴールを決めます。そして単元目標に到達するために、必要となる中身、どのような手段や関わり方を取ることが最適かどうかを考えます。中身、手段、関わり方を決めた理由も説明できるようにします。
それぞれの単元に何分くらいの時間を要するか試算して、指定の時間に収まるかどうか、講義とワークのバランスはどうか、バッファをどこでどのくらい見込むか、休憩時間をどこで何分入れるか、などをチェックします。
ここまでをエクセルで用意してある表に埋め込むことができたら、関係者にレビューします。あーだこーだとやりとりして修正箇所を確認できたら、修正して設計(デザイン)完了です。
過去にも研修やワークショップのデザインについて、こんなことを書いていたので、よろしければご覧ください。
研修やワークショップのファシリテーションだけでなく、デザインするチカラにも目を向けていこう - 泳ぐオダジン放送局
どんなフィードバックをもらったのか
え?5分間の自己紹介をやってみてどうだったのかって??w
皆さんからのフィードバックはなるほどなあと思うものばかりでした。特に自分がまだまだだなあと感じたのは、「自分でデザインしていたことを、デリバリーできていなかった」ことです。要は「説明しなければならないことを言わずに終わっていた(忘れていた)」ということです。
必要な説明をしなかったことで、意図していたことが伝わらず、参加者が混乱したり戸惑ったり納得感のないまま終わってしまいました。おいおい学習者中心はどこへ行った・・・という状態です。orz
そのことについて終了後に我が師である吉岡さんから「どうすれば伝えなければならないことを伝え忘れないか?」と問われ、私は即答しました。
「練習です。何度も繰り返しやることです。」
当たり前なんですが、これしかないよなと。もちろんスライドに組み込んでおくのもありですけどね。
ちなみにもう1人の師匠である吉野さんから「あのオダジンさんがこんなに大きくなって。。」と、お褒めの言葉をいただきました。新年早々、今年1番じゃないか?というくらいのガッツポーズを心の中で繰り出しました。
やるかどうするか、ちょっと迷ったけど、やっぱり参加して、講師役をやって良かったです。
このブログを読んでガチキャンプに参加しようと思ってくださった方がもしいたら、ぜひ講師役で参加してみてください!オススメします。
素敵な明日を