今日は先週と今週の「ニッポン放送 星野源のオールナイトニッポン」での星野源さんの発言から思ったことについて。
- どんな発言があったのか
- ダメだと伝えても止めないのはダメなことをわかってやってるから
- 「私は嫌だ」と伝えることの意味とパワー
- パワーワードからのフォローの仕方が星野源さんらしい
- 弱さを見せられるのは星野源さんの魅力
どんな発言があったのか
星野源さんが、自分の写真や番組ブログの記事を無断転載されることは嫌であるという自身の気持ちと、なぜそれを嫌だと感じるのか、自分の考えをリスナーに向けて発信してくれました。
星野源さんがどんな言葉で伝えたのかは、リンク先のハフポストの記事を読んでみてください。
星野源さん、自身の写真をファンがSNSアイコンに使用していることを「申し訳ないですけど、嫌です」と告白 | ハフポスト
ダメだと伝えても止めないのはダメなことをわかってやってるから
私がすごいなと思ったのは、よくあるこういう伝え方をしなかったことです。
「無断転載は著作権や肖像権侵害(ダメな行為)なのでやめてください。」
誰かに何かをやめてもらいたいと思ったときには、あなたの行為はダメな行為であると主張し、その行為の違法性などダメな理由を伝えて、ロジカルに納得してもらおうとするのが王道ではないでしょうか。
ロジカルにダメだと伝えて止めてくれる人もいますが、止めてくれない人もいます。なぜ止めてくれないのか?
ロジカルに伝えても止めてくれない人たちは「ダメなことはわかっているけどやってしまっている人たち」なのではないでしょうか。
- 頭では理解していても行動に移せない
- 頭で理解している行動と実際の行動にズレが生じてしまう
私の場合、寝不足はダメだとわかっているのに、寝不足してしまうみたいなね。orz
「私は嫌だ」と伝えることの意味とパワー
星野源さんは法律的にダメなことも伝えていますが、1番ハッキリと伝えたのは「僕、個人の思いとしては嫌です。すみません。」でした。
星野源のオールナイトニッポンを聴いているリスナーの大半は星野源さんのファンだと思います。そんな自分のファンに向かって「無断転載をあなたがやっていたとしたら、私は嫌だ」と宣言することで、「源さんを嫌な気持ちにさせたくない、源さんの嫌がることをしたくない」と思わせてくれています。「無断転載は悪いことなんだ、やったらいけないんだ」ではなくてです。
この「私は嫌だ」という伝え方は、星野源さんを好きであればあるほど、相手に響く力が強くなる言葉だと思います。だって、大好きな星野源さんから嫌われたくないじゃないですか。嫌って思われたくないじゃないですか。
「私は嫌」は、ファンが自分のことを嫌いになるリスクの高い言葉でもあります。それでも星野源さんが発信できたのは、自分のリスナー・ファンの人たちには伝わるだろう、理解してもらえるだろうと、リスナー・ファンのことを信じていたのだろうなと思います。わかってもらえない人がいて、その人が自分の元から離れて行ったとしても、それでも良しとも思っていたのだろうなと思います。
パワーワードからのフォローの仕方が星野源さんらしい
星野源さんは、何気ないトークでも、発する言葉をひとつひとつ丁寧に選択しているのだろうなと、いつもラジオを聴いて感じていました。今回の「僕の思いとしては嫌」という伝え方も、考えて考えて言葉を選んだのだろうなと、トークの様子から感じました。
おそらく、前述したようなパワーを秘めた言葉であることも理解した上で、「私は嫌」と発したのだろうと思います。
そのパワーワードによってファンが傷つかないように、最大級のフォローアップをされていました。
「このことに関して、僕一言も今まで言ってないから、今までやってる人たちは何も悪くありません」
ハフポスト記事より
法律的に悪いことだと星野源さん自身も言っていたにも関わらず、今までやってた人たちは悪くないと言い切ってしまったのです。この発言は「これまで嫌だと思っている自分の気持ちを伝えていなかった私が悪いんです」と読み換えることもできます。
フォローはこれだけでなく、こんな発言もありました。
- 転載した画像じゃ、どんな人かわからない、僕はその人のことを知りたい
- 公式を一生懸命作ってる人がいる、そっちを見てほしい
ちなみに、次の週の放送で、こんなフォローもされていました。
- 自分の顔写真をSNSなどで公開するリスクもある
- みんな顔出せってことじゃない
源さん、配慮の人だなあ。
弱さを見せられるのは星野源さんの魅力
星野源さんは普段のトークでも自分の気持ちを素直に表現されることがあります。疲れたとか、しんどいとか、ネガティブな感情もリスナーに向けて発しています。自分の弱さを見せられる稀有な人であり、そういう部分に惹かれているリスナーも多いのではないかと思います。
私自身、星野源さんのことをそんなに詳しく知らない中でラジオを聴き始めて、面白い番組だなと思って聴き続けていたら、いつのまにか星野源さんのことが大好きになっていました。
ラジオの中で星野源さんは、アーティストであり、俳優であり、1人の音楽好きであり、下ネタに大笑いする人であり、1人の38歳の男性であり、カッコイイところもそうでないところも、多面的な姿を見せてくれます。
こういう姿を見せられるのはラジオならではなのかなと。
ラジオって、本当に良いものですね。
素敵な明日を